初骨董 大江戸

太極図様器





始発なり

終電はすでに出てしまっていた。
俺は真冬の真夜中のホームに立ちつくしていた。
山はすっかり魔物たちのものになり、ぬえも怯えて先ほどより泣き叫んでいる。
俺は先ほど闇のゴミ商人から仕入れた、戦時中に使用されたと思われる瓶やコップ、母子を持たぬ乳房やら、先ほどタクシーの運転手を殴打して叩きのめしたフライパンをリックサック〜取り出して、独り取り残されたこの場所でそれらをながめていた。
明日の朝、町に行ってこの代物たちを売りさばくのである。
俺は何と言っても将来有望な天才商人である
ここからのし上がってやることは明白である
「けっ、けっ、けっ、けっ、けっ!!!」
俺のけたtamasii叫び声に驚いて、先ほどのぬえも逃げ飛んでいった。
立ちの悪いことである。
懺悔きかぬことである。
この世で阿呆ほど絶ちの悪い鳥はいない。
最近、町ではこの種の生物は増殖しておると聞く。
やっかいなことである。
近づかぬがよいことである。

この夜、俺という阿呆が独り始発を待っていた。
ほクソ笑みを闇に浮かべて。




 

[2012.06.07 Thursday 14:08] [販売中の商品]

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