初骨董 大江戸

千鳥笄



青空

本当に不思議なこともあるもんだ。
あなたと私、この広い大空をいくら飛び回っても一度も逢うことはなかった。
いくら叫べども声は届かず、お互い迷子のままここまで来てしまったようだ。
これってやっぱり残念至極!
この世に絶対だ!永遠だ!などとは無いと聞いていたが
これってある意味、永遠。
石神井の竜神に聞いても、あいつはもう目も見えず
腹をすかして寝ておるのだから、まっとうな判断はできぬ奴と言われた。
池の周りを何度も歩いてみたが、逢うはずもない。
これが現実。
今回はこんなものとして、そろそろ次の旅支度としよう。
そう心に決めて板場に水を流した。

帰り道、塚を横切ると青空の下、
さきいかを食いながら
乞食がニタニタ微笑んでいた。


[2013.05.01 Wednesday 14:26] [販売中の商品]

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